UT東芝株式会社 代表取締役社長 江口 幹
UT東芝は2020年、東芝グループとUTグループの合弁事業として誕生しました。この背景には、日本を代表する大手メーカーが抱える共通の課題、すなわち、企業が成長を続ける中で様々なスキルや経歴をお持ちの社員の方々にいかに適材適所に活躍して頂くか、という経営課題に対し、人材ビジネスのノウハウを持つUTグループとの協業を通じて新しい解を見出さなねばならない、という市場や時代の要請があったと考えています。
私たちの役割は、東芝グループの高い技術力とUTグループの人材サービスのノウハウを組み合わせ、東芝グループの事業フェーズの行く先を見据えつつ、活躍したいと願うひとりひとりのキャリアビジョンに応える人材ソリューションを展開することです。“はたらく”という価値観が多様化する中、派遣、紹介、業務委託など、様々な人材活躍の方法を通じて東芝グループ全体の人的課題を解決しています。規模は小さいながらも、幅広いソリューションをトータルで提供できることが、私たちの最大の特徴といえるでしょう。
一般的には優秀な人材を抱え込みたいと考える企業が多い中で、私たちは働く人が自分の望むキャリアに合わせて選択できる環境を整えています。自身のキャリアやその時々の志向に応じて様々な仕事を経験していきたい人もいれば、ある職場でコツコツと経験を積み重ねていきたいと考える人もいます。私たちは、そのどちらの選択も尊重し、サポートします。
特に力を入れているのが「Next UT制度」です。これは単なる転籍支援ではなく、エンジニアとしての理想的なキャリアを実現するためのサポートシステムです。本人のキャリアにとって転籍がベストなタイミングが来た時は、エンジニアとしての成長と幸せを第一に考え、会社として全力で後押しします。
この制度は就業先であるお客様にも歓迎されているため、派遣期間中も将来の転籍を見据えた責任ある業務を任されます。派遣先の正社員と同じ仕事内容や責任を担うことで、専門性を深め、メーカーエンジニアと同等のキャリアを積むことが可能になります。
初めての就職活動で見えない部分も多い中、「本当にこの会社で活躍できるのか」「自分に合っているのか」という不安を抱くのは自然なことです。私たちは面接の段階から具体的な職場とのマッチングを進め、内定時にはすでに「この職場で活躍していただけます」と明確にお伝えできる体制を整えています。これにより、学生の皆さんとお客様の双方が納得した状態でスタートを切ることができます。
私たちが配属先として学生の皆さんに紹介する職場には、社会インフラや人々の生活を支える多様な職種があります。中でも東芝グループのお客様はその最たるもので、AI や量子コンピューターなど最先端技術から、機械設計や半導体製造技術、電力装置のフィールドエンジニアといった産業の基盤を支える技術まで、幅広い領域に携わることができます。
学生の皆さんには、無限の選択肢がある中で迷いを感じることもあるでしょう。しかし、就職活動では最終的にどこかで決断を下す必要があります。その際、一つの職場に固定される働き方と、多様な選択肢を持ちながら安定した雇用を受けられる働き方では、後者の方が圧倒的にチャンスの幅が広がります。
選択肢の多さと、期間の定めのない社員として雇用の安定性を両立できる環境は、そう多くありません。私たちは、この両方を実現しながら、皆さんがエンジニアとしてのキャリアを着実に積み重ねていける場所を提供したいと考えています。社会人第一歩として、自由度を保ちながらも安心できる条件のもとで、理想的なキャリアのスタートを切ることができるよう、私たちは全力でサポートしてまいります。
